「12人の偉大な女性エレキギタリスト」の1人である ”Orianthi(オリアンティ)” は、オーストラリア出身のロックミュージシャン。
その実力はお墨付きで、マイケル・ジャクソン、プリンス、スティーヴ・ヴァイ、カルロス・サンタナなどの超大物アーティストと多数共演しています。
さて今回は、彼女が実践する『4つのエクササイズ』をTAB譜付きで紹介。
ライブ前のウォーミングアップや、ピッキング、フィンガリングの細かい調整に最適なフレーズですので、ぜひチャレンジしてみてください。
参考動画(Reverb.com)
I Tried Orianthi’s Guitar Warm-Up For 7 Days: This Is What I Learned(オリアンティのギターウォームアップを7日間やってみてわかったこと。)
これから紹介するエクササイズは、2020年9月に「Reverb」が公開した動画が元ネタ。この動画の中で、本人が実演する『4つのエクササイズ』をTAB譜にしています。
【Ex1】ランフレーズの横移動
(動画 2分55秒~)
1つ目は、1~3弦を使ったランフレーズで横移動するエクササイズ。E型の下降フレーズを1フレットずつ下がっていきます。
同じフレージングでも位置が変わると指や腕の感覚が変わりますよね。あらゆるKeyに対応できるように、どのフレットでもスムーズに弾けるようになりましょう。
オリアンティは指弾きで紹介していますが、ピック弾きではインサイド・ピッキングの練習に最適なエクササイズでもあります
【Ex2】トライアドの横移動
(動画 4分43秒~)
2つ目は、メジャー・マイナーのトライアドを横移動するエクササイズ。Gm → D → F#m → C# → Fm → C…とコードが進行しているイメージです。
ポイントは、コードアルペジオにならないこと。発音する瞬間に ”前の音はミュート” して音が濁らないようにしましょう。(弦に指を触れたまま押弦を解除する)
このフレーズは押弦フォームが同じなので、ミュートのコントロールを集中的に練習できる+指の準備運動にもなる効率的なエクササイズです。
【Ex3】高速スライド奏法
(動画 6分50秒~)
3つ目は、高速スライドで同じ音程を発音させるエクササイズ。フュージョンやネオ・ソウルではよく見かける奏法で、分解すると次の通りです。
②ピッキングする
③押弦した指を離す ※軽いプリング・オフ
④素早く1音下からスライドする
メジャー・スケールやペンタトニックなど、 ”スケール上の音階を使って練習する” と実践でも使えるようになります。
このフレーズは、アーミングプレイのように聞こえる独特の響きがあります。自身のプレイスタイルに取り込んでみてはいかがでしょうか。
【Ex4】ビブラートのコントロール
(動画 10分10秒~)
4つ目は、ビブラートをコントロールするエクササイズ。動画でオリアンティも話していますが、じつはビブラートは奥が深く難しいテクニックです。
一般的に次のように演奏され、ビブラートの揺れ幅が広く、スピードが早いほど激しい聞こえ方になります。
- 普通のビブラート
⇒ 1/4音 or 半音上げる・戻す、を繰り返す - チョーキングビブラート
⇒ 1/4音 or 半音下げる・戻す、を繰り返す
ポイントとして、”揺れ幅を統一” させて ”だんだん速く” すると音楽的に聞こえます。1/4音ビブラート、半音ビブラートと区別して練習しましょう。
まとめ
おそらくEx1、Ex2は、オリアンティと同じスピードで弾くのが難しいと思いますが、焦らずゆっくりのテンポから練習しましょう。
オリアンティなどのHR/HM系ギタリストは、派手なプレイや超絶テクニックが目立ちますが、基礎力を維持しているからこそ実現できます。
練習時間をまとめて取れないという人も、各エクササイズを1日5分でも続ければ1週間で成果が出てくると思います。