\本記事はこんな方にオススメ/
- エピフォンギターって音良いの?
- エピフォンとギブソンの違いは?
- エピフォン愛用のギタリストは?
はじめに
Epiphone(エピフォン)というと、多くの方は ”Gibsonの廉価ブランド” とイメージすると思いますが、じつは ”Gibson社よりも歴史の古い楽器メーカー” です。
アメリカで最も歴史のある楽器メーカーの1つですから、さまざまな技術や功績を残しています。そこで今回は、『Epiphone』の魅力について掘り下げていきたいと思います。
Epiphone の『功績』
- トーンコントロールの初採用
- トラスロッドの発明 ※ボディ側から操作
- ダブルネック弦楽器の発明
- 電子チューナーの発明
- ワウペダル/ボリューム・ペダルの発明
上記の通り、Epiphoneは ”現代では定番となるシステム” の多くを発明しました。ギターの発展には、Epiphone社の技術力や功績が大きく影響を与えたと言っても良いでしょう。
レス・ポール氏が、1941年からEpiphone社の工場を借りて制作した「ログ」(ソリッドギターの原型)は、Epiphone社のギターパーツを多用し完成させたことで有名です。
Epiphone の『歴史』
- 1873年:アナスタシオス氏がNYに工房を開く。
- 1928年:息子エパミノンダス氏が社長就任し、社名を「Epiphone」に変更。
- 1945年:エパミノンダス氏が死去。
- 1953年:生産拠点がフィラデルフィアに移る。
- 1957年:Gibson社に買収される。
- 1969年:Gibson社が買収される。※ECL社(現Norlin社)
- 1970年:生産拠点が日本に移る。
- 1983年:生産拠点が韓国に移る。
- 1986年:Gibson社が買収される。※Henry Juszkiewicz他
- 2004年:中国(青島)に自社工場を設立。
Epiphone社は真珠湾攻撃前(1941年)まで絶頂期でした。しかし戦時中にエパミノンダス氏が死去、労働争議、経営不振に陥り、レスポール氏の進言でGibson社に買収されます。
しかし、Gibson社がECL社に買収されると仕様変更や品質低下により苦戦を強いられます。その後、Henry Juszkiewicz氏らに買収され、”伝統的存在” として復興を遂げます。
Epiphone と『Gibson』
買収前のEpiphone社は、”Gibsonと並ぶトップブランド” でした。次々に先進的な発明を展開し、Gibson社にとって目を離せないライバル関係にあった存在だったのです。
ご存知の通り、Gibson傘下となった現在では「オリジナルモデル」はもちろん、レスポールを中心とした「Gibsonの廉価版ギター」のリリースを行っています。
Epiphone と『Orville』
Gibsonのセカンドブランドには「Orville(オービル)」もありました。価格帯は、Gibson > Orville > Epiphoneの順となり、Epiphoneの ”兄貴分” にあたるブランドです。
なかには、本家Gibsonと同じピックアップが搭載された「Orville by Gibson」(通称:バイギブ)もあり、ファンの間では現在でも高額取引されています。
Epiphone の『品質・技術』
2004年に設立された中国青島工場では、品質管理専門スタッフを配置する徹底した体制と、最新生産技術の導入によって1日700~800本という膨大な生産力を誇ります。
Epiphone の『代表機種』
ここでは、Epiphoneを代表する3モデル(エレキ:2本、アコギ:1本)を紹介します。どれも素晴らしいモデルですので、ギター購入を検討している方は参考にしてみてください。
【1】Casino
ご存知の通り、Casino(カジノ)はビートルズが使用したことで世界的に有名になりました。ボディ幅の薄いフルアコースティック構造で、軽くて生鳴りが大きい特徴を持ちます。
定アテ
【2】Les Paul
Epiphone製 Les Paul(レスポール)は、マホガニーボディ&セットネックという伝統的な設計を継承しつつ、最先端の技術により ”本家と遜色ないサウンド” を備えています。
定アテ
【3】Texan
Texan(テキサン)は、ポール・マッカートニー氏の愛用で有名です。音楽史に残るビートルズの名曲『Yesterday』の作曲、レコーディングでも使用されています。
Texanは、Gibsonの「J-45」をEpiphone版としてリリースされたものですが、わずかに弦長の長い設計で作られており ”張りのあるサウンド” が特徴となります。
定アテ
さいごに
今回は、Epiphoneの功績や歴史について紹介してきましたが、ギタリストでも初めて知った内容があったのではないでしょうか。(筆者も調べながら驚いたことが沢山ありました)
あなたがもし「Gibsonは高くて変えない…でも良い音のギターが欲しい…」とお悩みであれば、Epiphoneも検討してみてはいかがでしょうか?それでは快適なギターライフを♪