本家ギブソンより歴史が古い?エピフォンの『功績』が凄すぎた!【設立150年以上】

GUITAR

\本記事はこんな方にオススメ/

    • エピフォンギターって音良いの?
    • エピフォンとギブソンの違いは?
    • エピフォン愛用のギタリストは?
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はじめに

Epiphone(エピフォン)というと、多くの方は ”Gibsonの廉価ブランド” とイメージすると思いますが、じつは ”Gibson社よりも歴史の古い楽器メーカー” です。

Epiphone社は、1873年にニューヨークに工房を構えたのが始まりで、150年以上の歴史を誇る老舗楽器メーカーです。(Gibson社は1902年に設立)

アメリカで最も歴史のある楽器メーカーの1つですから、さまざまな技術や功績を残しています。そこで今回は、『Epiphone』の魅力について掘り下げていきたいと思います。

当初は、バイオリン、リュート、マンドリン等を製作する小さな工房でしたが、1920年代のギターブームからギター製作に力を入れるようになります。
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Epiphone の『功績』

Epiphoneのココが凄い!
  • トーンコントロールの初採用
  • トラスロッドの発明 ※ボディ側から操作
  • ダブルネック弦楽器の発明
  • 電子チューナーの発明
  • ワウペダル/ボリューム・ペダルの発明

上記の通り、Epiphoneは ”現代では定番となるシステム” の多くを発明しました。ギターの発展には、Epiphone社の技術力や功績が大きく影響を与えたと言っても良いでしょう。

Epiphone社は、もともと力を入れていたバンジョー制作でも功績を収めており、「テナーバンジョー」を発明し、その設計に関する米国特許も取得しています。

レス・ポール氏が、1941年からEpiphone社の工場を借りて制作したログ」(ソリッドギターの原型)は、Epiphone社のギターパーツを多用し完成させたことで有名です。

レスポール氏とGibson社の共同開発によるGibson初のソリッドギター「Les Paul」は、「ログ」の制作から約10年後の1952年に発売されます。

Epiphone の『歴史』

(エパミノンダス氏)
Epiphone社の略歴
  • 1873年:アナスタシオス氏がNYに工房を開く。
  • 1928年:息子エパミノンダス氏が社長就任し、社名を「Epiphone」に変更。
  • 1945年:エパミノンダス氏が死去。
  • 1953年:生産拠点がフィラデルフィアに移る。
  • 1957年:Gibson社に買収される。
  • 1969年:Gibson社が買収される。※ECL社(現Norlin社)
  • 1970年:生産拠点が日本に移る。
  • 1983年:生産拠点が韓国に移る。
  • 1986年:Gibson社が買収される。※Henry Juszkiewicz他
  • 2004年:中国(青島)に自社工場を設立。

Epiphone社は真珠湾攻撃前(1941年)まで絶頂期でした。しかし戦時中にエパミノンダス氏が死去、労働争議、経営不振に陥り、レスポール氏の進言でGibson社に買収されます。

Gibson社からの買収後にEpiphoneは活気を取り戻し、1961年リリースの「Casino」をビートルズが使用したことで世界的にも注目されるブランドとなります。

しかし、Gibson社がECL社に買収されると仕様変更や品質低下により苦戦を強いられます。その後、Henry Juszkiewicz氏らに買収され、”伝統的存在” として復興を遂げます。

Epiphoneの社名は、エパミノンダス氏の愛称「エピ」と、ギリシャ語の「音(フォン)」を組み合わせて名付けられました。

Epiphone と『Gibson』

買収前のEpiphone社は、”Gibsonと並ぶトップブランド” でした。次々に先進的な発明を展開し、Gibson社にとって目を離せないライバル関係にあった存在だったのです。

Epiphoneのヘッドは、元々は角が削られた形状ではありませんでした。買収後、Gibsonの廉価版としてあまりにも売れたために、ヘッドの形状を変更したと云われています。

ご存知の通り、Gibson傘下となった現在では「オリジナルモデル」はもちろん、レスポールを中心とした「Gibsonの廉価版ギター」のリリースを行っています。

2020年の大幅リニューアルによるLes PaulやSGは、ヘッドの角が削られていない新形状のヘッド(Kalamazooヘッド)でリリースしています。

Epiphone と『Orville』

Gibsonのセカンドブランドには「Orville(オービル)」もありました。価格帯は、Gibson > Orville > Epiphoneの順となり、Epiphoneの ”兄貴分” にあたるブランドです。

Orvilleは、1980年~90年代にかけて日本を中心に展開され、国内外でその実力が認められる「フジゲン」や「寺田楽器」などの老舗工房で製造されていました。

なかには、本家Gibsonと同じピックアップが搭載された「Orville by Gibson」(通称:バイギブ)もあり、ファンの間では現在でも高額取引されています。

Orvilleというブランド名は、Gibsonの創設者「オーヴィル・ヘンリー・ギブソン(Orville Henry Gibson)」から由来しています。

Epiphone の『品質・技術』

(詳しく知りたい方は、デジマート取材レポートをご覧ください)

2004年に設立された中国青島工場では、品質管理専門スタッフを配置する徹底した体制と、最新生産技術の導入によって1日700~800本という膨大な生産力を誇ります。

全工程の ”80%は手作業” が発生するため、コンベアラインによる運搬コストの削減、塗装ロボットによるコスト削減、梱包箱の改良による破損ロス対策など行っています。
中国青島工場の総責任者ロイド・ウィリアムズ氏は、Gibson USAの元工場管理責任者で、その経験と人脈を活かし、USA本社も巻き込んだ研究開発・品質向上を行っています。
Epiphone製品のグレードの高いモデルは、アメリカで製造されることがあります。(2021年リリースの「Epiphone USA Casino」ほか)

Epiphone の『代表機種』

ここでは、Epiphoneを代表する3モデル(エレキ:2本、アコギ:1本)を紹介します。どれも素晴らしいモデルですので、ギター購入を検討している方は参考にしてみてください。

【1】Casino

(▲Epiphone『Casino』を演奏する The Beatles)

ご存知の通り、Casino(カジノ)はビートルズが使用したことで世界的に有名になりました。ボディ幅の薄いフルアコースティック構造で、軽くて生鳴りが大きい特徴を持ちます。

とくに、ジョン・レノン氏はビートルズ解散までカジノを愛用し続けており、サンバーストの塗装を剥がしてナチュラルにリフィニッシュした話も有名です。
\ Epiphone『Casino』の参考動画はコチラ /

Casinoは、Gibsonの「ES-330」 の Epiphone版としてリリースされましたが、本家に勝る知名度で ”Epiphoneを代表する名機” となりました。

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【2】Les Paul

(▲Epiphone『Les Paul』を手にするslash)

Epiphone製 Les Paul(レスポール)は、マホガニーボディ&セットネックという伝統的な設計を継承しつつ、最先端の技術により ”本家と遜色ないサウンド” を備えています。

搭載のピックアップは、本家Gibsonと同じ材料・製法が採用されています。その再現度は、”プロでもサウンドだけで判別するのは困難” と言われるほど定評があります。
\ Epiphone『Les Paul』の参考動画はコチラ /

「Les Paul」はGibson社が知財権を保有する商標です。そのため、Gibson社、Epiphone以外は「Les Paul」と名乗ることができません。

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【3】Texan

(▲Epiphone『Texanl』を演奏するPaul McCartney)

Texan(テキサン)は、ポール・マッカートニー氏の愛用で有名です。音楽史に残るビートルズの名曲『Yesterday』の作曲、レコーディングでも使用されています。

Texanは、Gibsonの「J-45」をEpiphone版としてリリースされたものですが、わずかに弦長の長い設計で作られており ”張りのあるサウンド” が特徴となります。

\ Epiphone『Texan』の参考動画はコチラ /

「Masterbuilt(マスタービルト)」シリーズはEpiphoneの上位機種付で、Gibson買収前にリリースされたモデルがラインナップされています。

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さいごに

今回は、Epiphoneの功績や歴史について紹介してきましたが、ギタリストでも初めて知った内容があったのではないでしょうか。(筆者も調べながら驚いたことが沢山ありました)

Gibsonの廉価ブランドでもありますが、Epiphone独自の発明・技術力による楽器・音楽への影響は大きく、今後も業界を牽引することは間違いないでしょう。

あなたがもし「Gibsonは高くて変えない…でも良い音のギターが欲しい…」とお悩みであれば、Epiphoneも検討してみてはいかがでしょうか?それでは快適なギターライフを♪

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